擦る 意味
- こする ②
(1)物に他の物を押し当てて何度も動かす。摩擦する。
「背中をへちまで―・る」「眠い目を―・りながら勉強する」「冷えた手を―・って温める」
(2)他の事にかこつけて皮肉をいう。あてこする。
「如何(ドン)なに―・られても,左程にも感じなかつたが/其面影(四迷)」
〝可能〞 こすれる
- なする ②◎
(1)ぬりつける。すりつける。
「手の汚れをズボンに―・る」
(2)罪や責任を他人に負わせる。
「罪を小岩へ―・らうとは以ての外の心得違ひ/人情本・恩愛二葉草」
- 上擦る うわずる ③ (1)声がかん高く浮ついた調子になる。 「―・った声を出す」 (2)興奮して落ち着きを失う。 「気持ちが―・る」
- 掠る・擦る かする ②◎ ※一※ (動ラ五[四]) (1)す早く通り過ぎる時に軽くこするように触れる。 「車が電柱を―・った」「弾丸は頬を―・っただけで命びろいした」 (2)上前をはねる。 「そば切(=蕎麦屋)のあかりを―・る夜はまぐり(=夜鷹)/柳多留 2」 (3)容器の底にわずかに残った内容物を,底をこするようにして取り出す。 「壺底ヲ―・ル/日葡」 ※二※ (動ラ下二) ⇒かすれる
- 摩る・擦る さする ◎② 〔「さ」は接頭語か〕 指先や手のひらを当てて,軽く滑らせるように動かす。軽くなでる。 「病人の腰を―・る」 〝可能〞 さすれる
- 当て擦る あてこする ④ ほかの話にことよせて,遠回しに悪口や皮肉をいう。 「正太は妻の方を見て,―・るやうな調子で歎息した/家(藤村)」
- 擦る・摩る・磨る・擂る する ① ※一※ (動ラ五[四]) (1)物を他の物に触れさせたまま,力を入れて動かす。こする。《擦・摩》「マッチを―・る」「何かで―・った傷がついている」 (2)物の面に他の物を押しつけて,くり返し動かす。こする。《磨・擦・擂》「やすりで―・る」「墨を―・る」「垢(アカ)を―・る」「足―・り叫び伏し仰ぎ/万葉 904」 〔「手をする」などは,多く「摺る」と書く〕 (3)鉢や臼の中で
- ごしごしと擦る人 たわし; 掃除夫; 甲板洗い人; ブラシ; 甲板を洗う人
- 擦り違ふ すりちがう すれちがう。 「―・うて妹のお藤するすると走り出で/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
- 擦り退く すりのく (座ったまま)膝頭(ヒザガシラ)で床をするようにして後ろへ下がる。 「匂ひなども移るばかりなれば便あしと思ひて―・きたるに/徒然 238」
- 擦り込む 摩り込む; 磨り込む
- 擦れ 疵; きず口; 擦過傷; 疵ぐち; 掠り傷; かすり疵; 古創; 擦りきず; 疵あと; 切傷; 残痕; 微傷; 爪痕; 擦疵; すり傷; 引攣り; 疵口; 掻き疵; 嗄; 掠傷; 擦痕; 古傷; 擦傷; 浅傷; 掻き傷; 爪跡; 傷ぐち; 切り疵; 引っ攣り; 引攣; 掠り疵; 切疵; 疵痕; 瘡痕; 痕; 掻傷; 疵跡; 傷; 摺; 掠疵; 創痕; 摩; 傷痕; 引き攣り; 古疵; 瘢痕;
- 擦り膝 すりひざ ◎② 膝頭(ヒザガシラ)で床をすって動くこと。膝行(シツコウ)。
- 擦れあって動く 滑る; 横滑りする; ずれる
- 擦り疵 引っ攣り; 引攣; 切り疵; すりむけ; 切疵; 掠り疵; 擦傷; 浅傷; 掻き傷; 爪跡; 傷ぐち; 擦痕; 古傷; 掻き疵; 疵口; 掠傷; 微傷; 爪痕; 擦疵; 引攣り; すり傷; かすり疵; 古創; 擦りきず; 疵あと; 切傷; 残痕; 擦れ; 疵; きず口; 擦過傷; 疵ぐち; 掠り傷; 擦り傷; 微瑕; 引っつれ; 引っつり; 掠り; 痕跡; 傷口; 摺れ; 摩れ; 傷跡; 掻疵
- 擦れっ枯らし すれっからし ◎ 〔「すれからし」の転〕 何度もひどい目に遭って素直でなくなり,ずるがしこくなること。苦労して人柄が悪くなること。また,その人。
例文
- バイタミックスと粉砕器と 亜麻仁を擦るスパイスミル
- それで擦るのよ
- そしてあなたは殆ど 後ろには動かなくなり・・ ・・ただ芝を擦るだけ
- 刷…刷毛に付いた薬物で、患部を擦る。
- 搽…粘り気のある薬物で、患部を擦る。
- そのランプを擦るとジンがあらわれた。
- 音板の縁を弦楽器などの弓で強く擦る。
- マッチを擦るときはなぜか自分の尻で擦る。
- マッチを擦るときはなぜか自分の尻で擦る。
- タムタムを硬い紙のロールで擦る。