靡然 意味
- びぜん ◎
なびき従うさま。特に,多くの者が同じ傾向をもったり,同じ行動をとったりするさま。
「当時の医流にして苟(イヤシク)も気概ある者は,―として実学の風に帰せざるはなく/福翁百余話(諭吉)」
- 靡ぶ なぶ なびかせる。 「婦負(メヒ)の野のすすき押し―・べ降る雪に/万葉 4016」 →おしなぶ
- 靡ける なびける (1)なびくようにさせる。なびかせる。 「ぬばたまの我が黒髪を―・けて居らむ/万葉 2532」 (2)従わせる。服従させる。 「和泉・河内の両国を―・けて/太平記 6」
- 面 おも ① (1)表面。うわべ。 「池の―」 (2)顔。顔つき。 「―知る児らが見えぬころかも/万葉 3068」 (3)面影。様子。 「寝もとか子ろが―に見えつる/万葉 3473」 〔現代では「おもやせ」「おもやつれ」「おもなが」などの形で用いられる〕 ; おもて ③ (1)かお。顔面。 「―を伏せる」 (2)ものの表面。 「湖の―」 (3)能などの面。仮面。 (4
- 靡く なびく ② ※一※ (動カ五[四]) (1)草や布などの先端が風や水の流れに従って横に傾き伏す。 「旗が風に―・く」「煙が―・く」「妹が門見む―・けこの山/万葉 131」 (2)相手の威力に引き寄せられて,従う。また,女性が男性に言い寄られて受け入れる。 「主流派に―・く」「お嬢さんはどつちへ―・いたかい/草枕(漱石)」 ※二※ (動カ下二) ⇒なびける
- 面― めん-ファスナー [3] 【面―】 鉤状の突起が一面についた布と,パイル状の面で一組みとなった留め具。
- 靡き藻 なびきも 流れや波になびいている藻。
- 面々 面面
- 靡き易 なびきやす すぐ相手の言いなりになるさま。 「思むすぼれたる心にや,いとぞ―なる/有明の別」
- 面かじ 面舵; 右舷