とりつく 意味
- 【取(り)付く】
※一※ (動カ五[四])
(1)相手にしっかりつかまって離れない。すがりつく。
「子供が母に―・いて離れない」
(2)物事をやり始める。着手する。とりかかる。
「新しい研究課題に―・く」
(3)立ち向かう。組み伏せようとする。
「垂直な岩壁に―・く」「五人三人―・きて…押し返し押し戻し/仮名草子・竹斎(下)」
(4)手がかりを得る。親しむきっかけをつかむ。
「作右衛門様の世話でもつて,何うやら,斯うやら―・いて此処にゐやすが/真景累ヶ淵(円朝)」
(5)(「取り憑く」とも書く)もののけなどが人にのり移る。
「狐が―・く」
→取りつかれる
‖可能‖ とりつける
※二※ (動カ下二)
⇒とりつける
取り付く島=がな・い(=もな・い)
(1)相手がつっけんどんで話を進めるきっかけがみつからない。
「けんもほろろで―・い」
(2)頼れる所もなくどうしようもない。
「何に取付嶋もなく,なみの音さへ恐しく,孫子に伝て舟には乗まじきと/浮世草子・永代蔵 4」
- とりつくす 【取り尽(く)す】 全部取る。すっかり取る。 「魚を―・す」
- とりつくろう 【取(り)繕う】 〔「とり」は接頭語〕 (1)破れたところをちょっと直す。修繕をする。 「障子の破れを―・う」 (2)外見だけ飾って,体裁をよくする。 「人前を―・う」 (3)過失などを,その場だけなんとかうまくごまかす。 「失言をなんとか―・う」 (4)身なりを整える。 「御髦(ヒゲ)なども―・ひ給はねばしげりて/源氏(柏木)」 ‖可能‖ とりつくろえる
- とりつ 【都立】 〔「東京都立」の略〕 東京都が設立・経営していること。また,そのもの。 「―高校」
- あもりつく 【天降り付く】 天から降ったという伝説から,「天の香具山」「神の香具山」にかかる。 「―天の香具山霞立つ/万葉 257」
- ありつく 【有り付く・在り付く】 ※一※ (動カ五[四]) (1)長い間求めていたものをやっとのことで手に入れる。 「飯(メシ)に―・く」「仕事に―・く」 (2)その状態が続く。その事に慣れる。 「さる方に―・きたりしあなたの年ごろ/源氏(蓬生)」 (3)落ち着く。 「 あらぬ所に渡りて,―・かず,花々ともてかしづかれ給ふ有様/狭衣 1」 (4)住みつく。安住する。長くそこに住む。 「
- いりつく 【煎り付く・炒り付く】 ※一※ (動カ五[四]) (1)鍋に入った物が焦げつく。 「魚ガ―・イタ/ヘボン」 (2)音などが気持ちをいら立たせる。 「―・くやうな其の声に/青春(風葉)」 ※二※ (動カ下二) ⇒いりつける
- うりつくす 【売り尽(く)す】 品物を全部売ってしまう。売りきる。 「在庫を全部―・した」
- かえりつく 【帰り着く】 出発した所へ戻って到着する。帰着する。 「ベース-キャンプに―・く」
- かじりつく 【齧り付く】 (1)かみつく。かぶりつく。 「リンゴに―・く」 (2)しっかりとりつく。しがみついて離れまいとする。また,懸命に取り組む。 「母親に―・く」「石に―・いてもやりぬく」「机に―・いて勉強する」 (3)地位などから離れまいとして,未練がましくしがみつく。 「社長のいすに―・く」 ‖可能‖ かじりつける
- かぶりつく 【齧り付く】 口を大きく開けて,勢いよくかみつく。かじりつく。 「リンゴに―・く」
- こおりつく 【凍り付く】 (1)凍って,他の物にくっつく。 「窓が―・いてあかない」 (2)完全に凍って固くなる。いてつく。凍結する。 「道路が―・く」
- こびりつく (1)他の物にかたくついて離れなくなる。 「かわいた飯が釜(カマ)の底に―・く」 (2)比喩的に,ある考え・光景・印象などが意識・記憶に強く残る。 「あの惨状が頭に―・いて離れない」
- すがりつく 【縋り付く】 体を支える物として,また頼れる人として物や人に懸命に取り付く。 「杖(ツエ)に―・いて歩く」「子どもが母親に―・いて泣く」 ‖可能‖ すがりつける
- すりつく 【擦(り)着く・摩り付く】 ※一※ (動カ五[四]) 触れ合うようにする。すり寄る。 「お島は珍らしさうに―・いて坐る/多情多恨(紅葉)」 ※二※ (動カ下二) ⇒すりつける
- たどりつく 【辿り着く】 (1)いろいろ苦労して目的地にやっと行き着く。 「やっと人里に―・く」 (2)いろいろの曲折があった末に,ようやくそこに行きつく。 「激論の末,結論に―・く」 ‖可能‖ たどりつける
例文
- トロール漁船は沿岸の魚をとりつくしました。
- この下じゃ砂鐵をとりつくしちまったからな.
- この下じゃ砂鐵(さてつ)をとりつくしちまったからな.
- 僕にとりつく?
- 僕にとりつく?
- 狂気が私にとりつく」などと書き込みしている。
- オリジナルコマンドは相手を一撃必殺する「とりつく」。
- 「とりつく」で相手を即死させると、パーティから離脱する。
- ゴルゴは、用心棒を倒した後、用心棒にとりつく盲導犬も射殺した。
- スタンドからは「これが本当にとりつくシマがない、ということだ。